観劇・映画・ドラマ、ボルダリング、シーカヤック、健康法など、好きなこと、実践していること、興味のあることを徒然なるままに書いてみようと思います。
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 宝塚月組公演 ロミオとジュリエット
2012年09月03日 (月) | 編集 |
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8月30日マチネ、新生月組の「ロミオとジュリエット」を見る。新トップ龍真咲のロミオ、愛希れいかのジュリエット、明日海りおのティボルト、その他の主な配役は次の通り。

 ベンヴォーリオ 星条海斗
 マキューシオ 美弥るりか
 乳母 美穂圭子(専科)
 ロレンス神父 英真なおき(専科)
 キャピュレット卿 越乃リュウ
 キャピュレット夫人 憧花ゆりの
 モンタギュー卿 綾月せり
 モンタギュー夫人 花瀬みずか 
 死 珠城りょう 
 愛 煌月爽矢

 「ロミオとジュリエット」は去年赤坂ACTシアターで山崎育三郎・フランク莉奈版を見ていて、DVDで梅田芸術劇場でやった星組公演を見ているので、どうしてもその二つと比べてしまう。 特に星組ヴァージョンを最近見たから、歌の上手さで定評のある月組はどんな風に違うのだろうと興味津々だった。 

 龍真咲のロミオにしたのは、明見りおがロミオにぴったりなのはわかっているので、明日海ティボルトが見てみたかったから。特にミュージカル版はティボルトが主役かと思うほど陰影のあるおいしい役なので、どうせ見るならティボルトで、ということになる。

 ここから先は独断と偏見に基づいたミーハーな感想なので、異論がある方もおられるだろうが、お許しいただきたい。脈絡なく、気が付いたところを書いてみると・・・。

ジュリエット(愛希れいか)
 「エドワード八世」の時はあまりいいと思わなかったのだが、意外にもバービー人形みたいに可愛いいし、歌も上手い。これまで見た3人のジュリエットの中では、一番現代的な感じ。甘ったるさがなくて、私は好きだった。実際に若いせいか、ちゃんと少女に見えるし、龍さんとの並びもいいように思う。欲を言えば、映画のオリビア・ハッセーのように、名門の娘にふさわしい品があったらもっとよかったけれど・・・。

ティボルト(明日海りお)
 陰影のあるロミオより魅力的な役なのだが、ソロは難しい曲が多い。「ティボルト、俺はティボルト~」と歌い上げる「ティボルト」とか、「本当の俺じゃない」とか。星組時代の凰稀かなめは背は高いし、切れそうな感じがよく出ていて当たり役だと思ったが、歌はちょっと苦しかった。その点、明日海ティボルトは流石に安定していて、どんな場面も安心して見ていられた。宝塚では一番歌の上手いティボルトではないか。ただ、最初に見た上原理生が余りに歌が上手くて魅力的だったので、それさえ見ていなければ、という感じ。品のある人なので、こういう人が悪役をやった方が素敵に見えるから、ティボルトみたいにウジウジ悩んでワルというキャラクターより、もっと頭が切れて、確信犯的な悪役をやったら似合いそうだ。

ベンヴォーリオ(星条海斗)
 この人、こんなにカッコよくて歌が上手かったけ?、と新たな発見。ハーフだそうだが、遠目で見ると、真風涼帆に容姿が似ている気がする。月組はキリヤン時代からほとんどの公演を見ているが、どうしてもトップ3人ばかり見ていて、他に目がいかなかった。下級生の頃から歌も芝居も上手かっただろうに、もったいないことをした。

 マキューシオ(美弥るりか)
 星組の「メイちゃんの執事」で準主役の剣人役がすごく似合っていたのだが、この人のマキューシオは目が大きくて、低音のいい声をしていて、愛嬌と男らしさと、子供っぽさが全部同居していて、存在感がある。ただ、ソロのパートが結構あるのだが、音程のとりづらい歌が多くて、聴き手に「難しそうだな」と思わせてしまうのが、唯一の難点か。星組の紅ゆずるさんのマキューシオも、演技はよかったし、声もいいのだけれど、歌はちょっと微妙な感じが・・・。その点、難しさを感じさせなかった石井一彰さんは、今振り返ると、相当歌が上手いということなのか。

ヴェローナ大公役(輝月ゆうま)
 輝月ゆうまは95期生で愛希れいかと同期だからまだ研4。大抜擢と言っていいだろう。プログラムはすごく後ろの方で、他の生徒と同じ扱いで、役名も掲載されていない。本当は若いはずだが、なぜか舞台では貫禄があって、歌も上手かった。最初は専科の人かと思ったくらいだ(笑)。新人公演ではベンヴォーリオに抜擢されている。老けているという意味ではなく、歌も演技も安定していて、大人の役が出来る人なのだろう。

 死(珠城りょう)と愛(煌月爽矢)
 「死」と「愛」の存在感は星組に比べると薄かった。星組の「死」を演じた真風涼帆と「愛」を演じた礼真琴は主役を二人を翻弄する圧倒的なパワーがあった。特に真風涼帆は「ダンスってこんなに雄弁なんだ」と驚いたほど、一言もセリフがないのに、死のオーラを漂わせて、無理やりロミオを黄泉の世界へ誘っていく不気味さがあった。
 それに比べると、「死」の珠城りょうは、身長は173センチと決して小柄でないのに、振付の問題なのかスケールの大きさが感じられず、なんか、下の方でバタバタ手足を動かしている感じ。怖さがあまりないのだ。「愛」を演じた煌月爽矢も礼真琴ほどの存在感がなかったような。
 「死」と「愛」は若手ホープに振られる役のようで、新人公演で珠城りょうはロミオ、「愛」を演じた煌月爽矢はティボルト役だ。月組で抜擢されるのだから、二人とも歌の人なのだろう。ダンスより歌を聴いてみたかった。

 キャピュレット夫人(憧花ゆりの)
 この役は赤坂サカスで涼風真世が演じたシナリオの方が魅力的で、かなり残念だった。宝塚版だとティボルトに嫌がられてるのに、しつこく迫る中年のオバサンみたいに描かれているけど、15歳で嫁入りしていたら、30代前半のはずだから、女盛りの魅力的な女性のはずだ。涼風真世の演じるキャピュレット夫人は色気たっぷりで美しく、「ああ、これならティボルトと肉体関係があってもおかしくない」と思わせる演技だった。それだからこそ彼女の孤独も理解できるし、その母親を見て、ジュリエットが真逆の生き方をすることに説得力がでるわけだ。憧花ゆりのさんだけの責任とはいえないけれど、本来、ジュリエットの次に重要な役がそうなっていないのは、一考の余地ありではなかろうか。

 宝塚はほとんどが20代~30代の若い女性で、宝塚音楽学校はたった2年しかないのに、よく本格的なニュージカルができるといつも感心しているのだが、「ロミオとジュリエット」に関して言えば、やはりキャピュレット夫妻、モンタギュー夫妻、乳母、ロレンス神父といった大人の役が、赤坂ACTシアターの選抜メンバーに比べると、歌の面でちょっと物足りないのが残念だった。
 
 たとえば、乳母役の美穂圭子さんは歌の上手さで定評のある人だし、「メイちゃんの執事」でも惚れ惚れするような歌を聴かせてくれた。白華れみさんのようにお姉さんっぽい乳母じゃなくて、ちゃんとジュリエットを育てあげた人に見えるのもグッドなのだが、赤坂ACTシアターの未来優希さんの乳母の歌があまり素晴らしかったので、ゴメンナサイという感じ。そういえば、越乃リュウ組長と未来優希さんは同期なのである。

 若くてハンサムな組長は大健闘だったけど、石川禅さんは年齢的にも本当に父親世代だから、比べるのは酷というものか。自分で言っておいて矛盾しているけれど、宝塚は宝塚として見るべきものかもしれない。
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