観劇・映画・ドラマ、ボルダリング、シーカヤック、健康法など、好きなこと、実践していること、興味のあることを徒然なるままに書いてみようと思います。
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 鹿島神宮と鯰料理
2011年12月01日 (木) | 編集 |
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友人夫妻と一緒に常陸国一の宮、鹿島神宮にお参りしてきた。実は行ったのは11月25日なのだが、途中まで書きかけて仕事でバタバタし、なんと月をまたいで12月になってしまった! 神様、友よ、ゴメンナサイ。

鹿島神宮は最近、NHK BSで放映されていたドラマ「塚原卜伝」のロケ地として、また、パワースポットとして人気らしいが、以前に一度行った友人も、「ものすごく神聖パワーを感じる場所」だというので、興味津々。友人夫妻は今回2度目なので、ちゃんと参拝したいということで、赤いジャケットを着たボランティア「かしまふるさとガイド」の方に解説をお願いすることにした。

まず、驚いたのがチラシにある入口の「大鳥居」がなくなっていたこと。なんと、東日本大震災で、御影石製の鳥居が崩落してしまったそうだ。鳥居が立っていた土台は下記写真のようになっている。灯篭もたくさん倒れたらしい。地元では、鳥居が身代わりになって鹿島に被害がなかったと言われているとかで、現在、森の中から切り出した杉の木で新しい鳥居を作るべく、寄進を募っている。なんと、その額、約8千万円。杉の木を乾燥させて、鳥居を作るところまで運搬して、また鹿島に運び込んでと、材料は森の木を切ったので無料でも、鳥居を作るにはかなりお金がかかるのだそうだ。鹿島神宮のホームページに振り込み先が掲載されているので、懐に余裕のある方は、寄進を一考されてはいかがだろう。

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鹿島神宮の祭神は武甕槌神(たけみかづちのおおかみ)で、イザナギ、イザナミの両神から生まれたというから、神話の世界のような印象を受けるけれど、ガイドさんの話を自分流に解釈すると、どうも先住民を武力とその後の交渉によって諏訪の方へ追い出して(それで「諏訪大社」が出来た)、国を譲ってもらったので、天下に平和をもたらす武運守護の神様ということになっているらしい。その時の「フツの御霊の剣」が残っているというから驚きだ。ちなみに、出雲大社も大和族が先住民だった出雲族を武力で鎮圧し、その魂を鎮めるために作ったという話を聞いたことがある。

ウィキペディアによると、鹿島神宮は香取神宮と共に蝦夷征伐の際の大和朝廷の前線基地でもあったところで、宝物殿には寛文四年(1664年)に奥州の藤原満清が奉納し悪路王(アテルイ)の首と首桶が祀られているらしい。蝦夷にしてみれば、東征なんて言われて迷惑もいいところで、それは大和朝廷もわかっているから、「恨んで化けて来ないでね」ということで、魂を慰撫しているのだろう。国を平定するというのは、血生臭い戦が避けて通れないものらしい。

次に進もう。先に見える赤の立派な楼門は、寛永11年(1634)年に水戸徳川家の祖で水戸黄門(光圀)の父にあたる徳川頼房公が寄進したものだ。向かって右手に拝殿がある。これはNHK大河ドラマ「江」にも出てくる徳川秀忠の寄進。同じくきらびやかで、日光東照宮に色使いが似ている。奥の本殿までは入れないが、後ろに神木「杉」が立っている。

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次に向かったのは、徳川家康が寄進したという奥宮。家康の簡素な性格を反映してか、驚くほど地味で小さな宮である。そこに至る参道は両側が自然の森に囲まれていて、なんともいえない清浄な空気が漂っている。明治神宮の木は植樹されたものだが、鹿島の森は2千年以上前からある自然のものだという。敷地の広さは74万㎡で東京ディズニーランドの総面積80万㎡に匹敵する広さだが、かつては銚子からどこそこまでと、今より遙かに広大な敷地を所有していたそうな。往時高野山や延暦寺のように、領国といった感じだったのかもしれない。

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奥宮の前で道が二手に分かれているのだが、次に行ったのは五差路にある「大鯰の碑」。常陸国は今の茨城県で、昔から地震が多かったらしい。写真にある碑の中央の人物が武甕槌神(たけみかづちのおおかみ)で、地震を興す鯰を押さえつけている。武の神様は地震の守り神でもあるわけだ。

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「大鯰の碑」の先に霊石「要石」がある。実際に見てみると、拍子抜けするくらい目立たない石である。ここは鹿島神宮の大神が降臨した御座ともいわれ、地震を起こす大鯰の頭をおさえている鎮石ともいわれる。徳川光圀の『水戸黄門仁徳録』には、家来に掘らせてみたが、あまりに巨大で「七日七夜掘っても堀りきれず」との記述があるそうで、露出しているのは頭頂部のほんの一部なのだろう。石自体にパワーは感じなかったが、とにかく三人で手を合わせた。

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次に来た道を奥宮まで戻り、T字路の真ん中の道をまっすぐに進んだ先にあるのが、「御手洗池」。友人が一番パワーを感じたと言っていた場所だ。ここは古くからの禊の場で、今も女性がここで身を浄めるのだそうだ。1日400K以上の清水が涌きだし、持ち帰ることもできる。大きな鯉がじっとしているのが印象的だが、本当に綺麗な水である。

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湧水口ではポリタンクに水を汲んでいる男性二人の姿が。この水でお茶をたてるのだという。一応、煮沸して使用して欲しいと書いてあるので、飲まずに手を洗ってみると、意外に冷たくない。ガイドさんによると、近年は周囲の開発が進んで水が少なくなっているとか。森も狭まり、水も枯れでは、神様が怒って地震を起こすのも無理はない。身を慎んで、鹿島の自然を守りたいものである。

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ふと気づくと、鹿島に到着してほぼ1時間が経っていた。実はせっかくだから名物の「鯰(なまず)」を食べようと、老舗の料理屋を12時半に予約してあったのに、もうその時刻が迫っている。というわけで、急ぎ足で戻ることに。

帰途に見たのが、「鹿園」と「さざれ石」。かつては森に多くの鹿が棲息していて、奈良の春日大社の鹿は鹿島神宮から贈られてものだというが、春日大社のように放し飼いにはされておらず、動物園のように囲いの中で暮らしている。ガイドさんによると、あるとき、鹿が大量に死んでしまい、胃袋を開けてみると、中にビニール袋が入っていたそうだ。心無い人たちがお菓子などをあげ、その袋まで食べてしまったのが原因だったらしい。今は餌になるニンジンを購入した人のみが、金網ごしに鹿に近づけるシステムになっている。神様のお使いが自由に森の中を歩けないとは、これまた哀れな話である。

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「君が代」に出てくる「さざれ石」は、解説によると、もともとは小石のことで、漢字では「細石」と書く。それが長い年月をへて、小石の欠片の隙間を炭酸カルシウム(CaCO3)や水酸化鉄が埋まることによって、一つの大きな岩の塊、つまり巌(いわお)に変化したものも指すということだ。そういえば、私の叔父の名前も「巌」だが、全国にいる巌さんは、親が君が代からとって命名したものだったのかも。ちなみに、展示されているさざれ石はタイから運んできたものだという。

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スマホの歩数計を見ると、1万2千歩を計上した1時間強の参拝ツアー。樹木から発散される清涼な「気」に満たされての散策は、本当にすがすがしかった。意外なことに、ガイドさんの出身地は関西だそうで、鹿島は住友金属とそのグループ企業に属する転勤族が全国から集まってくる町なのだという。鹿島神宮に興味を持つのはそうした人たちで、「かしまふるさとガイド」の80%は他県出身者だというから驚きだ。それにしても、まったくのボランティアで詳しく丁寧に解説して下さったガイドさんのには本当に頭が下がる思いがした。ここで、改めて御礼を申し上げます。

参拝の最後を締めくくったのは、明治30年創業の老舗「鈴章(すずしょう)」の鯰(なまず)料理。恥ずかしいことに、私はこの料理屋さんのホームページを見るまで、鯰というのはどじょうのような魚で、柳川鍋みたいなものが出てくるのだと思い込んでいた。夫に「何言ってるんだ。霞ヶ浦にいる淡水魚だろ」と指摘され、「な~んだ、白身の魚だったんだ」と気づいた次第。しかし、ウナギ屋さんと違って鯰料理を出す店は都内で見たことがないから、本当に珍味なのではなかろうか。

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オーダーしたのは「なまずミニコース」。薄造りを盛り込んだ「Aコース」(写真)、鯰(なまず)のカルパッチョを盛り込んだ「Bコース」があり、両方頼んで食べてみようということに。どちらのコースも共通して、鯰を含んだてんぷらと鯰の煮物が付いてくる。まさに、鯰づくしなのだ。お値段は1890円だが、Webクーポンを持参すると1701円だから、内容のわりにリーズナブルである。

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霞ヶ浦で養殖した鯰を井戸水で洗ったという鯰はくさみがなく淡泊で、コリコリしたふぐのような感じだった。食べにくくはないが、味もない。だから、一番おいしかったのは、意外にもカレー粉をつけた天ぷらだった。煮物もなかなか美味。つまり、味がないから、かなりアクセントになる味をつけなければならないのだ。特筆すべきは、ごはんとお味噌汁がおいしかったことで、かなり量があったのに完食してしまった。

一度訪れたいと思っていた鹿島神宮に友人のご主人の運転で参拝が叶ったのはラッキーだった。しかも晴天で道路も町も境内も空いていて、本当にスイスイと物事が進み、あたかも鹿島の神様に呼ばれたかのような1日だった。ここは高麗神社と並ぶ私のお気に入りスポットになりそうだ。今度は夫と共に再訪することにしよう。

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