観劇・映画・ドラマ、ボルダリング、シーカヤック、健康法など、好きなこと、実践していること、興味のあることを徒然なるままに書いてみようと思います。
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 愛猫は書斎がお好き
2011年09月07日 (水) | 編集 |
marine1

自他ともに認める猫好きである。

生家は宮大工が建てた天井の高い日本家屋だったので、鼠予防にずっと猫を飼っていた。
家業が海産物問屋で魚が身近にあったことも理由の一つかもしれない。

これまで、たくさんの猫と暮らしてきたが、とりわけ思い入れのある猫は、
生まれたばかりでもらわれてきたミイである。

彼女とは20年近く同じ屋根の下で暮らし、亡くなる前の日は同じ布団で眠った。
亡くなった日の朝、ベッドの上から私の顔をじっと見ていた。
「○○ちゃんの将来が心配だニャ~」という無言の声が胸に響いた。

その日の夜、ダイニングテーブルのまん真ん中で(いつもその上で食事していた)、
母になでられながら、静かに息をひきとった。

いまでも悔やまれるのは、外出していて、臨終に立ち会えなかったことだ。
子供のときから泣かないので有名だが、ミイの亡骸を抱いてわんわん泣いた。
母は「顔に老人班ができて、歯も抜けちゃって、これ以上、生きろという方が可哀そうよ」と言った。

ちゃんと生きている動物は、自分の死期がわかるらしい。
ミイは死ぬ10日前からどんなに勧めても食事を一切とらなくなった。
最後はおしっこもお湯のように透明で臭いもなくなり、内臓まできれいになって、剥製みたいだった。

それから、賢婦二猫に交えずと喪に服し、もう猫は飼わないつもりで暮らしていた。

けれども、いま私の傍らには、愛猫マリンがいる。
母が亡くなった日に、お台場海浜公園で保護された猫娘だ。

母が亡くなった翌日、私は天然色の夢を見た。
「○○ちゃん、私決めたわ。この家に住むことに決めたわ」と母は言った。
目が覚めたら、ピンクのシクラメンの中に、一つだけ真っ赤な花が咲いていた。

そして、縁あって、マリンはやってきた。

お世話して下さった方によれば、猫風邪にかかって失明寸前、
痩せこけて汚く、もう少しで天国行きだったそうだ。

だが、3ヵ月で幅は3倍に、身長もずいぶん伸びた。
推定5歳から7歳の大人でも、幸せだと成長するらしい。

マリンは怠け者の私より勤勉である。

朝6時前に起きて母(私)の顔をはたき、一緒に階段を駆け下り、
庭に出て新鮮な空気を吸ってから朝食を食べ、9時前には書斎に入る。

猫の仕事は寝ることだ。
ライターの仕事は書くことである。
だから、私たちは今日も、銘々の使命に励む。

もう、猫のいない生活がどんなだったか、思い出すことはできない。

いまの夢は、マリンが安心して昇天できるような、立派な物書きになることだ。
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